記事のポイント
- 専門家らがコーヒー業界の持続可能性を調べたレポートを発行した
- コーヒー焙煎企業11社をサステナ戦略、環境、社会、経済の4項目で評価した
- ネスレが1位に輝き、スターバックスが後に続いた
サプライチェーンの専門家らはこのほど、コーヒー業界の持続可能性について調査した、「コーヒー・バロメーター・レポート」を公開した。レポート内でコーヒー焙煎大手11社を「サステナビリティ戦略」「環境」「社会」「経済」の4項目から評価した。トップに輝いたのはネスレで、スターバックスが後に続いた。(オルタナ編集部・北村佳代子)

「コーヒー・バロメーター・レポート」は2年ごとに発行されるコーヒー業界の持続可能性に関する報告書だ。今回初めて、「コーヒー・ブリュー(抽出)・インデックス」を掲載し、コーヒー焙煎大手11社を評価した。
このインデックスは、コーヒー業界やサプライチェーンの専門家チームであるエートス・アグリカルチャーが各社のサステナビリティ戦略を分析してまとめた。 評価対象となったのは、ネスレ、スターバックス、JDEピーツ、チボ、ラバッツァ、メリッタ、M.ザネッティ、UCC、ストラウス、J.M.スマッカー、クラフトハインツの11社だ。
■サステナブルなコーヒー焙煎企業のトップはネスレ
最も高い評価を得たのはネスレ(本社:スイス)だ。
レポート内容を受け、ネスレのコーヒーブランド責任者デビッド・レニー氏は、「コーヒーの持続可能性に対するネスレの長期的なコミットメントが認められた」と声明を出した。
「私たちは主要プログラム『ネスカフェ・プラン』と『ネスプレッソAAAサステナブル・クオリティ・プログラム』を通じて、コーヒー栽培や生産が持続可能で、かつ社会的・経済的にも包括的であるよう、コーヒー生産者と日々協働している。ネスレは持続可能なコーヒー栽培を継続的に進歩させ、新たなアプローチをもたらすことを約束する」
ネスレは、一貫性のある包括的なコーヒーのサステナビリティ戦略を有しており、その方針、目標、行動に、コーヒー生産の社会的、環境的、経済的側面が組み込まれていることが評価された。
■コーヒー焙煎企業の課題は「資金提供」
■調査対象11社の約半数が、「社会性に欠ける」
■サステナ戦略や農家のウェルビーイングで評価