記事のポイント
- 富士通は2040年にバリューチェーン全体で「ネットゼロ」を目指す
- この目標は、SBTiから「ネットゼロ認定」を受けた
- 担当者は、「50年に炭素中立では、経済的メリットはない」と言い切る
富士通は2040年にバリューチェーン全体の温室効果ガス(GHG)排出量をネットゼロにする目標を掲げた。この目標は、SBTiから「ネットゼロ認定」を受けた。脱炭素目標を前倒しした理由について同社の担当者は、「2050年にカーボンニュートラルでは、経済的メリットはない」と言い切った。(オルタナS編集長=池田 真隆)

富士通は8月28日、脱炭素目標を前倒しすると発表した。同社は、スコープ1と2に該当するグループの事業活動におけるGHG排出量を2030年度に、スコープ3を含めたバリューチェーン全体のGHG排出量を2040年度にネットゼロとする目標を掲げた。
同社は、スコープ1と2に関しては、2050年度のネットゼロを目指していた。このほど、その目標を20年前倒した。2030年度には、事業活動における使用電力を100%再生可能エネルギーに切り替える。
スコープ3を含めたバリューチェーン全体の目標も2040年度までと野心的に設定した。2020年度を基準年としたこの目標は、2023年6月にSBTiから「ネットゼロ認定」を取得した。
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