
大和ハウス工業は11日、埼玉県の吉川美南駅前エリアの大型複合プロジェクトを「IKUMACHI(育まち)吉川美南プロジェクト」と名付け、開発を本格的にスタートした。戸建住宅、分譲マンション、賃貸住宅、医療・保育施設から成り、1400世帯以上の開発規模となるプロジェクトで、まち全体で子育てを応援するまちづくりに取り組む。(オルタナ副編集長=吉田広子)
厚生労働省の「人口動態統計」によると、2012年の合計特殊出生率は1.41で、2010年と比べ微増したものの、依然として諸外国に比べて低い水準だ。
少子高齢化の解決の糸口が見えないなか、大和ハウス工業は、「まちづくりで解決策の糸口を見いだせないか」と考え、「子育て」をテーマにしたまちづくりを進めていくことを決めた。
同プロジェクトでは、「IKUMACHI憲章」を制定し、「チャイルドファースト」「まち全体で育てよう」「シェアする子育て」を3つの基本理念として掲げる。
例えば、「シェアする子育て」の取り組みとしては、子育ての喜びや苦労をシェアできるように、本や玩具を共有できる「シェアライブラリー」やスポーツ観戦や映画鑑賞ができる「アウトドアシアター」を建設する予定だ。
このほか、環境配慮にも力を入れ、戸建住宅街区「スマ・エ7コシティ吉川美南」では、全戸に太陽光発電システム、家庭用リチウムイオン蓄電池、ホーム・エネルギー・マネジメントシステム(HEMS)、燃料電池を搭載。住宅内のエネルギー消費量を正味ゼロにするネット・ゼロ・エネルギーハウス(NEH)を建設する。