
ワルシャワで開催されているCOP19・COP/MOP9(国連気候変動枠組条約第19回締約国会議および京都議定書第9回締約国会議)で日本政府は15日、温室効果ガスの新目標「2020年までに2005年度比3.8%削減」を発表した。これに対し、環境NGOは、京都議定書での基準年(1990年)で換算すると、「3.1%増」に相当するとして、大幅な後退を厳しく批判している。(オルタナ副編集長=吉田広子)
グリーンピース・ジャパン気候変動・エネルギー担当の高田久代氏は、「日本政府が発表した『2005年比3.8%減』の目標は、京都議定書の第一約束期間の基準年である1990年と比較すると3.1%増となり、数字のからくりを利用した『増加目標』である」と指摘。
「2020年までに1990年比25%減の国際公約をないがしろにするもので、到底受け入れられない」としている。
グリーンピースは2011年に「自然エネルギー革命シナリオ」を発表。同団体は、さらなる省エネ技術の普及と自然エネルギーの導入により、脱原発と温室効果ガスの削減の両立は可能である、と主張している。