記事のポイント
- 入管庁が2024年の難民認定者数が190人だったと発表した
- アフガニスタン出身が最も多い102人だ
- ウクライナから逃れてきた1618人を「準難民」に認定した
出入国在留管理庁は3月14日、2024年の難民認定者数が190人だったと発表した。国籍の内訳は、アフガニスタン出身が最も多い102人だ。ウクライナから逃れてきた1618人を「準難民」に認定した。(オルタナ副編集長・吉田広子)
入管庁によると、2024年の難民認定申請者数は1万2373人で、主な国籍は、スリランカ、タイ、トルコ、インド、パキスタンだ。
難民認定を受けた者の国籍の内訳は、アフガニスタン102人、ミャンマー36人、イエメン18人、パレスチナ8人、中国5人、エリトリア4人、イラン・ウガンダ・カメルーンが各3人、カンボジア2人、イラク・エチオピア・コンゴ民主共和国・バングラデシュ・マリ・ロシアが各1人だった。だが、依然として難民認定率の低さへの批判は根強い。
入管庁は、難民と認定した判断のポイントとして、再教育施設に収容される蓋然性の高さ、同性愛や宗教、民族、政治的意見を理由にした迫害の危険性といった例を挙げた。
ウクライナから逃れてきた人に対しては、補完的保護対象者認定制度に基づき、1618人を準難民に認定した。
日本政府は2023年12月、ウクライナ侵攻を受けて、補完的保護対象者認定制度を開始した。「補完的保護」とは、「難民条約上の難民には該当しないものの、他国での保護を必要とする人を保護するための仕組み」だ(出典:難民支援協会)。準難民には、定住者の在留資格を与え、就労も許可する。