
[Sustainablebrands.comから転載]
世界のツナ缶最大手タイ・ユニオンは7月11日、よりサステナブルかつエシカルな水産物調達を求める消費者からの約70万筆の署名に応え、国際環境NGOグリーンピースと合意した。新たに公表した行動計画では、マグロ・カツオ漁における混獲防止策や人権侵害の監視システムなどを導入する計画。今後もグリーンピースと半年ごとに会合を開き、サプライチェーン全体の改善を検証していくという。(瀬戸内千代)
生態系保全策としては、FADs(人工集魚装置)の使用を2020年までに半減すること、および、はえ縄漁を一本釣りやひき縄釣りに移行することを発表した。いずれも、混獲によるウミガメやサメなどの犠牲を減らす効果が望める。
倫理面では、暴力などの人権侵害やIUU(違法・無報告・無規制)漁業の温床になりかねない遠洋漁業の現場に着目。漁の長期化を招く「洋上転載」の一時禁止や、オブザーバー乗船による監視を行う。サプライチェーン企業の行動規範などを第三者が監査する仕組みもつくる。