あるテレビCMがフェアトレード関係者のあいだでちょっとした話題になっている。
auのCMで、俳優の神木隆之介氏演じる高校生の高杉くんが、購買部で販売されているバナナを指して店員に「これはフェアトレードのバナナですか?」と尋ね、それを見ていた女子生徒が「意識高すぎ、高杉くん」と呟くというものだ。

フェアトレードの普及推進に長年携わってきた筆者は、CMで普通にフェアトレードという単語が登場するほど、ようやく市民権を得たかという嬉しさ反面、フェアトレード商品かどうかを確認して購入するような人物を「意識高い人」と描くことに正直、やるせなさを感じる。
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