■オルタナ本誌60号 世界のソーシャル・ビジネス アジア編 日本から
日本ケアフィット共育機構(東京・千代田)は2020年秋、体験型の「バリアフルレストラン」を都内で開く。車イス利用者を多数派、体験者を「二足歩行障がい者」として接客する仮想レストランだ。「障がいの社会モデル」という考え方を具現化したもので、試験版が2月に公開された。(オルタナ副編集長=吉田 広子)

「『二足歩行障がい』って大変ですね。それで歩けるなんてすごいです」。同じテーブルの車イスの女性に話しかけられ、「私にとっては当たり前のことなのです」と、戸惑いながら言葉を返した。
バリアフルレストランは、車イス利用者を多数派とし、体験者を「二足歩行障がい者」として扱う仮想のレストラン。接客する店のスタッフも来店客も車イス利用者だ。
そのため、店内は車イスに最大限配慮した造りで、天井は低く、床はつるつる、イスもない。二足歩行障がい者は、低いテーブルに合わせて中腰になり立ったまま食事を取る。
車イス利用者にとっては「バリアフリー」(障がいがない)、健常者にとっては「バリアフル」(障がいがたくさんある)レストランだ。
*この続きは雑誌「オルタナ」60号(第一特集「循環経済(サーキュラーエコノミー)はR(リサイクル)よりもR(リデュース)」、3月30日発売)に掲載しています。