スウェーデン発の家具メーカー「イケア」が、ダイバーシティ(多様性)に配慮したライフスタイルを提案し始めた。このほどオープンした新宿店では「国際カップルの部屋」や「シングルマザー世帯の部屋」など6つのライフスタイルをルームセットで表現している。従業員の国籍も多彩で、店舗の女性管理職は50%を達成したという。(オルタナ副編集長・松田慶子)

どちらかに家事負担が偏らないアイデアも提案しているという
IKEA新宿では、多国籍的な新宿のカルチャーを反映し、リビングルームやベッドルームを提案するフロアでは「国際カップルの部屋」や「シングルマザー世帯の部屋」「中国人留学生の部屋」など6つのルーム展示を用意した。ライフスタイルに合わせ、都市型のコンパクトな部屋で、快適でサステナブルな暮らしを提案している。
店舗を運営する側も多様性に富んでいる。130人の従業員の国籍は日本のほかスウェーデン、バングラデシュ、インドネシア、ナイジェリアなど7カ国に上り、そのうち多くが英語を話し、さらに数人は他国の言語にも対応可能だという。女性管理職も50%を達成したとしている。
同社は多様性を尊重する社会の実現を支援しようと、4月からレインボーカラーのアイテムを数量限定で販売している。ストールストッマバッグの販売1個につき30円を、「LGBT+」を支援する非営利団体に寄付する。

イケア・ジャパンのヘレン・フォン・ライス社長兼チーフサステナビリティオフィサーは「この地に暮らす方、訪れる方は多様性にあふれ、私たちが目指す『誰もが自分らしく』というダイバーシティとインクルージョンにも合っている」と強調した。
ヘレン社長は「IKEA新宿の女性管理職は50%を達成できた。これは日本全体でも達成可能だと思う」と力を込め、日本にエールを送った。