記事のポイント
①米 加州は8月25日、2035年以降ガソリン車の販売を禁止する議案を可決
②加州に登録されたゼロエミッション自動車数は113万台、米国全体の43%
③この可決は消費者、産業、環境にとって重大なシフトをもたらす
2035年以降、米カリフォルニア州では自動車購入時に、ガソリン車、ディーゼル車、電気自動車から何を選ぶかを決めることはなくなる。選択肢は一つだけだ。深刻化する気候変動に対応し大気汚染を削減するために、米カリフォルニア州大気資源局(CARB)は25日、2035年以降に販売するすべての自動車、軽トラックを「ゼロエミッション」とする議案を可決した。(北村 佳代子)

米「ロサンゼルス・タイムス」によると、ギャビン・ニューサムカリフォルニア州知事の気候アドバイザーを務めるローレン・サンチェス氏は「カリフォルニア州に限らず、全世界にとって、重大な一日だ」と述べた。彼女によると、ミッションは「州の石油からの脱却」だという。
今回の可決は、何十年にもわたって続いた自動車による空気汚染との闘いに歴史的な転換を図る。消費者、産業、経済、そして環境にとって、重大なシフトをもたらす。
1966年に、ロサンゼルス全体を覆う黄褐色の有毒スモッグへの対応を目的にCARBが設立されて以来、カリフォルニア州は米国の自動車排出規制の先頭を歩んできた。