記事のポイント
- 青山学院大学のフェアトレードラボがカフェとコラボして、商品を開発
- トッピングごとに社会課題を設定、購入が課題解決に向けた1票に
- SNSを通じたフェアトレードの認知拡大と課題の「自分ごと」化を狙う
青山学院大学総合文化政策学部フェアトレードラボはimperfect表参道店とコラボし「推しチョコミルクティー」を開発。同店で販売している。ロイヤルミルクティーに、チョコレートバークを粉砕してトッピングする。トッピングごとに解決したい社会課題が設定されている。購入によってその課題の解決に貢献する、いずれかのプロジェクトに投票することができる。imperfectは最も多くの票を得たプロジェクトを、売上の一部を活用して実施する。(オルタナ編集部・萩原 哲郎)

「推しチョコミルクティー」はロイヤルミルクティーに、チョコレートにドライフルーツやナッツなどをトッピングした「チョコレートバーク」を粉砕して混ぜた飲料だ。価格は750円だ。
トッピングには「ナッツ&クランベリー」「ストロベリー&ヘーゼルナッツ」「レモン&ジンジャー」の3種を用意する。販売するimperfectでは売上の一部をカカオやコーヒー豆などの生産国での環境や教育、平等などをテーマにした取り組みに活用する。
いずれの取り組みに活用するかは、購入者が選ぶトッピングによって決まる。それぞれのトッピングに対して、社会課題が設定されている。投票期間を区切り、期間中で最多の票を得たテーマのプロジェクトを実行する。購入者が投票として参加することで、「自分ごと」として考える機会にすることを目指す。
SNSと連動した「紡ぐプロジェクト」も展開する。インスタグラムでハッシュタグ「#幸せを紡ぐドリンク」をつけての投稿を促す。コラボに携わったフェアトレードラボの鈴木里奈さんはフェアトレードをさらに普及していくために「SNSの活用は重要」だと指摘して、次のように続けた。
「ドリンクを楽しむシーンの投稿や、ストーリーズで共有していただき、より多くの方々に生産者への思いを紡いでもらっています。コーヒーやカカオ生産者をより身近に感じることで、社会課題に当事者意識を持つきっかけになることを期待しています」(鈴木さん)
同ラボではこれまでもフェアトレード普及活動やコーヒー配布イベントなどで企業との連携の実績を持つ。企業と連携した取り組みは、多くの人たちにフェアトレードやその背景にある社会課題を知ってもらうためのきっかけとなりそうだ。
「推しチョコミルクティー」の販売期間は12月初旬から中旬ごろまでを予定する。