西武信用金庫が女性後継者の会、経営ノウハウ共有へ

記事のポイント


  1. 西武信用金庫が「女性後継者」を増やすためプラットフォームを立ち上げ
  2. このプラットフォームでは女性後継者らでノウハウや悩みを話し合う
  3. 11月15日のキックオフイベントで、西武信用金庫の高橋理事長が思いを語った

西武信用金庫は11月15日、女性後継者の会「SEIBU LADY LINK」のキックオフイベントを東京・渋谷で開いた。同会は西武信用金庫が7月に立ち上げたプラットフォームだ。女性後継者らで経営の悩みを話し合い、新たな人脈やノウハウの獲得につなげる。(オルタナS編集長=池田 真隆)

女性後継者の会「SEIBU LADY LINK」のキックオフイベント=11月15日、渋谷ヒカリエで

国内企業の99.7%が中小企業だが、「後継者不足」が喫緊の課題だ。帝国データバンクが行った「全国・後継者不在企業動向調査(2019年)」では、約65%の中小企業が後継者不足の状況に陥っていることが明らかになった。

この後継者不足に対応するため、西武信用金庫は7月、女性後継者の会「SEIBU LADY LINK」を立ち上げた。同会の目的は3つある。一つ目は、女性後継者の応援だ。二つ目は、女性特有の悩みに寄り添い伴走すること。そして、最後は、寄り添える職員の育成だ。

キックオフイベントに登壇した西武信用金庫の高橋一朗理事長は立ち上げた理由をこう話した。「女性の創業者は増えているが、後継者は少ない。先代が亡くなり、急になった人もいる。女性の皆さんが困ったときに連携できるようなプラットフォームをつくりたいと思った」。

後継者が見つからないと日本のビジネスパーソンの半分以上が職を失う可能性もある。高橋理事長は、「そうなってはいけない。乗り切ろう」と強調した。「女性が継げば、この問題の半分は解決すると思う」と話した。

人口減少社会では、小さなことを大事にする「丁寧な経営」が大事になる。「男性より女性の方が丁寧にやっている気がするので女性には有利ではないか」と語った。

西武信用金庫ではSEIBU LADY LINKを通して、女性後継者らに人脈やノウハウを提供していく。

M.Ikeda

池田 真隆 (オルタナ輪番編集長)

株式会社オルタナ取締役、オルタナ輪番編集長 1989年東京都生まれ。立教大学文学部卒業。 環境省「中小企業の環境経営のあり方検討会」委員、農林水産省「2027年国際園芸博覧会政府出展検討会」委員、「エコアクション21」オブザイヤー審査員、社会福祉HERO’S TOKYO 最終審査員、Jリーグ「シャレン!」審査委員など。

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