
中国・上海に新たな巨大テーマパークの建設構想が明らかになった。上海市北部の崇明(すうめい)島で、「海洋や水」をテーマとしたオリジナルな観光施設となる。ラムサール条約の登録湿地を有する自然豊かな島だけに、環境と開発の両立が問われそうだ。
6日付の解放日報などによると、テーマパークは「東灘水世界」の名称で、米の不動産開発会社が中心となって計画。投資総額は42億2300万元(約530億円)に達する。
面積は東京ドーム約60個分に相当する283万平方メートル。これを2期にわけて建設し、1期分153万平方メートルを2012年初めにも着工。水族館や屋外のウオーターパークに5つ星リゾートホテルやショッピングセンターなどが併設される。

崇明島は長江の最下流に位置する沖縄本島並みの島。2009年に上海中心部と島を結ぶ大橋が開通し、上海市民の新たな観光スポットになった。中国政府は環境を重視した「生態島」と位置づけ、日本の研究者らにも環境調査などで協力を求めている。(関口威人)