記事のポイント
- ユーグレナは「サステナブル★セレクション」で三つ星を獲得した
- 化粧品ブランド「ラビタ オーガニクス」や「働きやすい環境づくり」が評価
- 「ラビタ」は天然由来原料を98%以上使用するなどで有機認証を取得した
ユーグレナは「サステナブル★セレクション」で三つ星を獲得した。5月から展開する化粧品ブランド「lavita ORGANICS(ラビタ オーガニクス)」や組織のサステナブル経営が評価された。「ラビタ オーガニクス」は天然由来原料が98%以上、未利用資源やフェアトレード原料を使用。オーガニックや天然化粧品を認証する「COSMOS認証」を取得した。現在、「ロフト」など119の店舗、ECサイトで販売する。(オルタナ編集部・萩原 哲郎)

「ラビタ オーガニクス」は2022年5月から販売する。生活雑貨の専門店「ロフト」を中心に全国店舗、ならびにECサイトなどで展開。30代~50代の人が多く購入している。来年にはリピーターの購入も期待される。
「ラビタ オーガニクス」が企画されたのは2021年3月。同社はこれまで藻の一種であるユーグレナを素材とした商品を開発してきた。「ユーグレナにこだわらず、サステナブルなものを突き詰めたらどうなるのか」。この特命がはじまりとなった。
約1年でのスピード開発は異例のことだ。限られた期間のなかで、安全性はもちろんのこと、製品のサステナビリティも追求した。
工程を短縮する工夫も行った。サステナブルブランド戦略室化粧品第2チームの井坂恵美子チームリーダーは「香りづくりで工夫し時間を短縮して、開発期間に余裕を持たせることができた」と明かす。通常はOEM先に依頼して、その後に香料メーカーと香りづくりを行う。今回は香料メーカーと香りづくりを先行して行った。
「当社の求めるレベルや香りをお伝えしながら、香料を最初に開発して、それをOEM先にお渡しいたしました。このような連携を行うことで、スピード開発を可能にしました」
製品には未利用資源由来の美容成分を使用した。コメ発酵もろみ粕のエイジングケア成分や、しょうゆの絞り粕からとれる天然ヒト型セラミドなどだ。またシアバターやホホバなどの原料もフェアトレードのものを多く採用する。
このような取り組みが評価され「COSMOS認証」を取得している。これは天然由来原料98%以上、植物成分の95%以上はオーガニックであることが条件となる。同社にとって初の取得となった。
組織面でも誰もが働きやすい環境づくりにさらに力をいれる。10月からは保育園入園料の支援や、ベビーシッターの支援などを始めた。商品と組織のいずれも環境、社会、人が持続可能なものとなっている。