オルタナは2月3日、第34回SBL月例セミナーを開きました。政府のGX(グリーン・トランスフォーメーション)実行会議に有識者として参加する伊藤元重・学習院大学教授(東大名誉教授)をゲストに迎え、「これでいいのか『GX』」をテーマに、日本の「グリーン経済」「サステナ社会」はどうあるべきか聞きました。(オルタナ編集部)
岸田文雄首相は昨年末、「GX」の基本方針案を公表し、2月10日に閣議決定しました。足元の電力の需給ひっ迫に対応しながら、あらゆる産業をグリーン化するための「10年間のロードマップ」です。岸田首相は5月に広島で開くG7で、各国の首相に日本のGXをアピールする予定です。GXの主な施策はこちら
ただ、その基本方針は、本当にサステナビリティの世界潮流に合致しているのか、遅れていないかーーなどの疑問も出ています。
特に原子力発電所の再稼働や増設は国民の合意を得ているとは言えません。製造時に二酸化炭素を出すアンモニアに巨額の拠出をして良いのでしょうか。GX化のカギである「カーボンプライシング」の本格導入も遅すぎるとの批判があります。
基本方針案の作成に関わったGX実行会議有識者の一人である伊藤元重・学習院大学教授(東大名誉教授)をゲストに迎え、政府が考えるGXの方針や課題について聞きました。