記事のポイント
- ITプラットフォームを通してフードロス削減を目指す2社が業務提携
- クラダシが仕入れた食品を、月間利用者数約2000万人のメルカリShopsで販売
- 冬の季節商品を販売するリアル店舗も、期間限定で都内にオープン
メルカリグループのソウゾウ(東京・港)とクラダシ(東京・品川)は3月13日、フードロス削減に向けて業務提携を行うと発表した。ソウゾウが運営するEコマースプラットフォームで、クラダシが各メーカーから仕入れた賞味期限が近づいた食品などを販売する。オンライン以外では、冬の季節商品を販売する実店舗を3月15日までの期間限定で都内に開設する。(オルタナ副編集長・長濱慎)

ソウゾウは、スマホ一つでオンラインショップを開設できる事業者向けEコマースプラットフォーム「メルカリShops」を運営する。クラダシは、賞味期限が近づいたり規格外になったりした食品をメーカーから仕入れ、自社ショッピングサイト「KURADASHI(クラダシ)」で販売し、収益の一部を社会貢献活動に寄付する。
今回の業務提携では、クラダシが仕入れた食品をメルカリShopsで販売する。クラダシのパートナー企業約1200社と月間約2000万人のメルカリShops利用者を結び付け、両社が取り組んでいるフードロス削減をさらに前進させる。
ソウゾウの石川佑樹 代表取締役CEOは、「メルカリグループが目指す循環型社会の実現において、フードロス削減も資源を有効に活用する一介ととらえている。クラダシと連携することで、さらなる資源の循環促進を実現できると考えている」と、期待する。
クラダシの河村晃平 取締役執行役員CEOは、「循環型社会の実現という共通の理念を持った2社でフードロス削減の輪を広げたい。メルカリShopsに販路を広げることで、新しいユーザーにもアプローチしていきたい」と、意気込みを語る。

両社はオンライン以外でも共同企画を進める。第一弾として、3月15日までの期間限定で戸越銀座商店街(東京・品川区)にポップアップストアを開設。おせち食材や、春以降需要が低下する鍋商品などのシーズナル商品を販売する。
季節限定商品はひとつのイベントで10億円を超える破棄があるという推計もあり、リアル店舗の開設はフードロスの認知を拡大する狙いもある。