
東京電力が4日発表した11年9月の中間連結決算は、6272億円の最終赤字となった。前年同期は922億円の黒字だった。
福島原発事故の処理、損害賠償費用が1兆759億円を特別損失として計上した。
しかし、国から受けた支援5436億円によって、債務超過は免れた。12年3月期の予想は6000億円の最終赤字。
11年9月の売上高は、前年同期比で7・7%減の2兆5027億円。夏場の節電が響いた。そして経常赤字は1057億円。原発の稼働停止で、火力発電の燃料費が膨らんだことが反映した。
国の支援は4日決定され、賠償資金を第一次分として9000億円支払われることが決まった。しかし除染や原子炉の廃炉などの総額は不明だ。
国の支援で存続できても東電の経営の先行きには不透明感が強まっている。
(オルタナ編集部=石井孝明)