EU「CSRD/ESRS」、EU域外企業も1万社超が適用対象に

記事のポイント


  1. EU「CSRD/ESRS」の適用対象となるEU域外企業が1万社に上る見込みだ
  2. CSRDは企業にサステナ開示を義務化したEU指令、開示項目はESRSが規定する
  3. EU域外企業1万社超も対象で、米国企業(31%)が最も多い

米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は4月5日、EUの「企業サステナビリティ報告指令(CSRD)」の適用対象となるEU域外企業が少なくとも1万社に上ると報じた。そのうち、国別では米国企業(31%)が最も多く、カナダ(13%)、英国(11%)の次に日本企業(約8%)が続く。報告義務を負う企業は、温室効果ガス排出量や男女間の賃金格差などの非財務情報の開示に向けてさらなる体制強化が必要となる。(北村 佳代子)

WSJは、ロンドン証券取引所グループの傘下にある金融情報サービス企業・リフィニティブ社が同紙に提供した試算データをもとに報じた。

リフィニティブ社のデータによると、EUに株式を上場しているEU域外企業は10,400社近くあり、非上場ながらもEU域内で1億5千万ユーロ超の売上高がある企業は100社以上あるという。

EU域外企業でCSRDの対象となる企業は、国別では米国企業(31%)が最も多い。カナダ(13%)、英国(11%)、日本企業(約8%)と続く。

EU当局は、CSRDの適用対象となる欧州企業の数を5万社超と見積もるが、EU域外の対象企業数については明らかにしていなかった。

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北村(宮子)佳代子(オルタナ輪番編集長)

北村(宮子)佳代子(オルタナ輪番編集長)

オルタナ輪番編集長。アヴニール・ワークス株式会社代表取締役。伊藤忠商事、IIJ、ソニー、ソニーフィナンシャルで、主としてIR・広報を経験後、独立。上場企業のアニュアルレポートや統合報告書などで数多くのトップインタビューを執筆。英国CMI認定サステナビリティ(CSR)プラクティショナー。2023年からオルタナ編集部、2024年1月からオルタナ副編集長。

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キーワード: #サステナビリティ

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